猫の らんこ  マウスで遊んであげてね^^

2019年12月12日

2019京都日記その3

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浅い眠りから目覚めて下鴨の三井家山荘に向かう。三井家の富と洗練された美意識にはっとさせられる。続いて青蓮院に。築山と苔の緑に、紅葉の赤が華やかに映えて美しい。さすが門跡寺院と思わせる風格だ。次に訪れたのは南禅寺天授庵。枯山水と池泉回遊という趣の異なる二つの庭を楽しめる。入口ではわからない奥深い庭園美に驚愕した。錦鯉が悠然と泳いでいた。続いて歴史ある名門寺院の安祥寺に。特別公開の木造十一面観音立像を拝観できる。次はいつ公開されるかわからないと聞けば、ありがたさもひとしおに感じる。最後に訪れたのは毘沙門堂。江戸時代初期の池泉回遊式の晩翠園の紅葉を堪能した。
小説上達と健康回復を祈念して、新幹線に飛び乗り東京に着くと、氷雨降る寒さにあっという間に現実に引き戻された。楽しい時間は瞬く間に過ぎるもの。帰宅して爆睡したら、子どもに戻って京都の庭を跳ね回る夢を見た。目覚めてすぐまた京都に行きたくなる。三十六歌仙の夢は覚めない。

久方の月の桂も秋はなほ
    紅葉すればや照りまさるなむ 壬生忠岑 古今

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posted by 橘かがり at 21:33| 旅行・散策 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年11月30日

2019京都日記その2


翌朝は早起きして宇治の興聖寺に向かう。興聖寺は曹洞宗最古の寺院で、紆余曲折を経て宇治に再興され現在に至るという。紅葉には少し早かったが、閑静な佇まいのお寺で、晴天のもと宇治の川べりを散策するのもまた楽しい。続いて醍醐寺に向かう。桜を観に来る機会があまりなく、醍醐寺を訪れるのは実に初めてだが、壮麗な伽藍に圧倒される。美しく調和した紅葉も、ため息出るほど。
続いて山科に向かい随心院・勧修寺を訪れた。小町ゆかりの随心院は、高校の学習旅行で訪れて以来……。恋多き小町の波乱万丈な人生に憧れた若き日が懐かしい。
勧修寺も雅ではんなりした雰囲気のお寺で、心癒される。続いて雲龍院に向かう。ここはミステリの女王山村美紗さんの眠る寺でもある。悟りの窓から庭を眺め、走り大黒天さまに願いをこめた。
ライトアップはどこを見ようか悩みに悩み、思いきって青龍殿まで足を伸ばした。遥かに見える比叡山、その背景をなす北山、西山の連峰、中央を流れる鴨川、緑の盛りは御所ーー。眼下に京都盆地が広がっている。碁盤の目に街路が整えられているのもよく分かる。幻想的で美しい眺めにしばし陶然とする。木屋町で夕食を食べ、翌朝は下鴨の三井家山荘に向かった。
いとせめて恋しきときはむばたまの
     夜の衣をかへしてぞ着る 小野小町 古今


posted by 橘かがり at 22:55| 旅行・散策 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019京都

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京都在住の友人から「佐竹本絵巻を観にこない?」と誘われ、和歌好きの私は一も二もなく「行く!」と返事をして旅の準備に。ここ数年、紅葉の季節に京を訪れる機会に恵まれたので、今年は少し穴場的なところも訪ねたいと願う。
三十六歌仙絵巻はさすがに全て勢揃いしているわけではなかったけれど、料紙装飾の傑作・国宝三十六人家集や伊勢物語絵巻なども並び、和歌好き垂涎の展示だった。時間がいくらあっても足りない。
後ろ髪引かれる思いで会場を後にして、出町柳駅から叡山電車に乗り込んだ。目指すは八瀬比叡山口駅。
山と渓谷のおりなす風光明媚な八瀬の地は、平安の昔から貴族や武士に愛された保養地という。ひっそり佇む瑠璃光院は知られざる名刹だったが、近年一般公開され多くの参詣者を集めている。早朝から並んでも2、3時間待つと聞くが、幸運にも夜間特別拝観を申し込むことができた。広大な寺域に数寄屋造り書院が建ち、自然を借景とした庭は紅葉の名所としても名高い。異なる種類のカエデが緑、黄、橙、薄紅、深紅と移ろいながら変わっていくという。
駅からなだらかな坂をのぼると瑠璃光院の門が見えてきた。おずおずと階段をのぼり、書院二階の瑠璃の庭に到着。ダイナミックに迫る紅葉のグラデーションは圧巻!紅葉に包まれ、チェロの音色に耳傾ければ、まさに時空を超える幽玄のひと時ーー。手足がかじかむほど寒かったが、満天の星を仰ぎ、満たされた気持ちで帰路につく。翌朝は少し早起きして宇治の興聖寺に向かう。

かくばかり経がたく見ゆる世の中に
      うらやましくも澄める月かな 藤原高光 拾遺

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