猫の らんこ  マウスで遊んであげてね^^

2016年02月19日

英国の夢 ラファエル前派展

20160214 ブログラファエロ前派1
20160214 ブログラファエロ前派1 posted by (C)橘かがり

20160214 ブログラファエロ前派2
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20160214 ブログラファエロ前派3
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昨年末から風邪が長引き喘息を発症し、ようやく回復したと思ったら今度は家族がノロウイルスやインフルに感染、看病しているうちに私もぶり返し、我が家は完全に眠りの森状態。
そんな中で愛猫なずなだけが元気いっぱい、一人運動会を繰り広げていましたが、二月も半ばを過ぎてさすがにそろそろ目覚めないと。
というわけで引きこもりを脱却すべく、重い腰を上げて、偏愛する『ラファエル前派展』(リバプール国立美術館所蔵)に行ってきました!
中世の伝説や文学を題材にしたラファエル前派の作品群は、細密な自然描写を背景にした饒舌で文学的な作風で、日本にもファンが多いことで知られています。今回の展覧会はリバプール国立美術館の所蔵品から、ラファエル前派とその周辺の油彩・水彩など60数点を紹介し、近代における英国美術の「英国らしさ」をキーワードにしています。
展示内容も解説も図録も充実していて魅力的な展覧会ながら、会場はガラガラ!
ゆっくり見られるのは良いけれど、ちょっともったいない気がしたので、こちらでも宣伝を!
衣擦れの音が聞こえてきそうな作品の前に立てば、物語が動き出します!
Bunkamuraミュージアムにて3月6日まで。
学芸員によるビジュアルツアーはこちらから↓↓↓
http://www.bunkamura.co.jp/museum/exhibition/15_raffaello/tour.html

20160214 ブログラファエロ前派4
20160214 ブログラファエロ前派4 posted by (C)橘かがり

20160214 ブログラファエロ前派5
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2015年10月17日

ディンQレアジア初の個展「明日への記憶」


20151010 ディンQレ展1
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20151010 ディンQレ展2
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20151010 ディンQレ展3
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世界的に活躍するベトナム人アーティスト・ディンQレのアジア初の個展「明日への記憶」に閉幕ぎりぎり間に合って鑑賞してまいりました。
私が子どもだった頃、ベトナム戦争のことが連日報じられていました。私の世代なら、戦争といえばまずベトナム戦争を思い出します。
当時の少女雑誌には、ベトナム人少女を養女にすることが決まり、心待ちにしていた女性が、来日直前に少女が爆撃で亡くなったことを知り、嘆き哀しむ様子が綴られていました。
その記事を未だに忘れることができません。
その後、成人してから「難民を助ける会」でボランティアとして、小舟で日本に逃れてきた南ベトナム出身のホアさんと知り合いました。20年近くたってから、小舟で脱出した時の話を聞き書きして小説に仕立てました。ホアさんとは今でも親しくお付き合いさせて頂いています。

20151010 ディンQレ展4
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20151010 ディンQレ展5
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20151010 ディンQレ展6
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ベトナム戦争は、日本と関わりの深い戦争と言われています。
アメリカの太平洋軍司令官が「沖縄なくして、ベトナム戦争を続けることはできない」と語ったように、日本はアメリカ軍にとって重要な後方基地でした。
まだアメリカ施政下にあった沖縄の嘉手納基地から、B52戦略爆撃機が飛び立ち、
ベトナムに爆弾の雨を降らせました。爆弾や毒ガス、軍服、死体袋、車両、電気製品など、
アメリカ軍にとって必要な物資が日本で作られ、産業界は「ベトナム特需」で潤ったといいます。
一方で、ベトナム戦争の激化にともない、国内での反戦運動も大きく広がり、反対集会やデモ、ベトナム人民支援の募金など、さまざまな活動が行われました。

20151010 ディンQレ展   7
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20151010 ディンQレ展 8
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『地獄の黙示録』などベトナム戦争を綴った映画をいくつもありますが、アメリカから発信されたものがほとんどで、ベトナム市民の言葉で語られた生の記録にあまり接した記憶なく、今回の展示はその意味でも大変鮮烈に感じました。
当時の素描の中に、かつてのホアさんにそっくりの少女を見つけてどきりとしました。
結合双生児の人形も多数展示されていて、愛らしい人形を眺めながら胸が痛みました。
展示はすべて撮影可で、私も時空を超えてベトナム人少女になったつもりで、展示の中に紛れてみました。

20151010 ディンQレ展9
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20151010 ディンQレ展10
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2015年05月19日

谷崎潤一郎展  神奈川近代文学館にて

20150517 谷崎展&バラ1
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20150517ブログ谷崎展バラ園2
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20150517 ブログ谷崎展バラ園3
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港の見える丘公園に到着すると、あたり一面、甘い香りが濃く匂い立ち、坂道をなお上っていくと、色とりどりの薔薇が眼前に広がります。まさに百花繚乱――。
けれど今日の目的は、薔薇ではなく近代文学館で開かれている谷崎潤一郎展です。
名残惜しさを覚えながらも、神奈川近代文学館へと急ぎました。

谷崎の良い読者では決してない私ですが、最初に小説作法を習ったO先生が、谷崎の研究者でした。尊敬するO先生に少しでも近づきたいと、谷崎のにわかファンになりました。
端麗な文章と作品ごとに変わる語り口。通俗と芸術を融和させた作品。豊潤な物語世界。
展覧会では数多くの貴重な写真や書簡や書などを通して、谷崎の波乱万丈の生涯に迫っています。美貌の母のもとに生まれ、幼いころから神童の誉れ高かった谷崎。けれど生家は次第に没落。ようやく文壇での地位を確立し美しい妻を娶るも、理想の女性を求めて谷崎の旅は続きます。
美女から美女へと遍歴する様は、豪華絢爛の平安絵巻そのものです。そしてついに出会った運命の女性、松子夫人。
松子夫人が姉妹と共に平安神宮の櫻の下で写したというセピア色の写真が、広い会場の中でひときわ華やかに光り輝いて見えます。市川昆監督『細雪』の、花見の場面とそっくりです。いえ、それは逆で、おそらく映画が、この写真を模倣したのでしょう。
優雅な絵巻のような人生を歩んだ谷崎ですが、陰で泣いた女性は多かったのかも知れません。誰が言い出したのか<谷崎幻想の女>という表現があります。女たちは文豪の夢を叶えるために、理想の女を演じ続けたのではなかったかと。それが谷崎にエネルギーを与え、数々の傑作が生み出されます。けれどはたしてそれは、女たちの本望だったのでしょうか。
79歳で亡くなるまで執筆意欲は旺盛で決して衰えることなく、最後まで意欲を持っていたというプロットは、今読んでも斬新で勢いがあり、さすがは大谷崎と感服します。
1943年には、蒔岡家の華やかな生活を描いた「細雪」の雑誌連載が、「時局にふさわしくない」という理由で中止に追い込まれます。連載が中断された時、原稿の末尾に平和への思いを記し、黙々と細雪を書き続けたといいます。私家版として刊行しようと考えたけれど、それも紙の無駄と差し止められた経緯もあったそうです。傑作『細雪』がようやく日の目を見るのは、戦後のことです。
軍部とは何と無粋なところ、戦争とは何と愚かしいもの。そんな時代が二度と訪れないことを、切に祈るばかりです。
没後50年、谷崎潤一郎展 神奈川近代文学館 5月24日(日)まで。

20150517 ブログ谷崎展&バラ4
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20150517 ブログ谷崎展バラ園5
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20150517ブログ谷崎展&バラ6
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20150517ブログ谷崎展バラ7
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