猫の らんこ  マウスで遊んであげてね^^

2019年02月23日

文楽二月公演


今年初の文楽鑑賞は「ひばり山姫捨松」中将姫雪責の段と「壇浦兜軍記」阿古屋琴責の段ーー。共に非常に見せ場の多い名場面。
簑助さん演じる中将姫のたおやかさ、勘十郎さん演じる阿古屋の、凛とした美しさにうっとり。胡弓の音色が、一際胸にしみます。
お世話になっている紋臣さんも「ひばり山姫捨松」浮舟役で大活躍。いやぁ面白かった!!
幕間には紋臣さんに浮舟の人形を触らせて貰いました。私が持つと、人形の何と無粋で味気ないこと!
表情やしぐさを自在に操る人形遣いの凄さを、しみじみ感じました。文楽の醍醐味を満喫させていただきました。

posted by 橘かがり at 23:18| 舞台(文楽、バレエ等) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年12月21日

劇団民藝「グレイクリスマス」

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劇団民藝の「グレイクリスマス」が20年ぶりに再演され、ご招待頂いた。拙「焦土の恋」で元子爵夫人とGHQ将校の悲恋を描いた際には、この戯曲の存在を知らなかった。重なる部分が大いにあり、感慨無量だった。

舞台は敗戦の年のクリスマス。進駐軍に母屋を接収された五條伯爵家ーー。
華族制度が廃止され、路頭に迷った当主の伯爵は、自殺を図るも失敗。当主の弟は、戦犯裁判にかけられる。
一方で後妻の華子はたくましく生きぬき、将校クラブのホステスを引き受けた。日系二世のGHQ将校ジョージ・イトウの説くデモクラシーの理想に、胸ときめかせる。
やがてアメリカの対日政策が180度変換し、朝鮮戦争が勃発する。特需景気で旧勢力が息を吹き返す。
「私をアメリカに連れて帰って」
そう迫る華子に、ジョージは悲しげに首を振る。
「アメリカは表向き自由と平等、民主主義を標榜しているが、日系人差別は凄まじい。同じ敵国でも、ドイツやイタリアへの扱いとは全然違う。日系人への露骨な人種差別を、君に見せたくはない」
ジョージは朝鮮戦争に召集され、戦地に赴く。
しばらくして遺品のオルゴールが、華子の元に届く。オルゴールから流れるショパンの調べを聴きながら、華子はジョージを偲び、日本国憲法条文を静かに読み上げる。
心に残る印象的なエンディングだ。日米関係の転換期に、一男女の触れ合いを丁寧に重層的に描いていて見事。日本国憲法について、あらためて考える機会を与えてくれた。
中地美佐子が華子を好演している。

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2018年10月09日

劇団民藝『時を接ぐ』



広津和郎先生と桃子さんを主人公にした『静かな落日』公演パンフレットに短い駄文を寄稿させていただいたご縁で、劇団民藝の9月10月公演『時を接ぐ』(紀伊国屋サザンシアター)にご招待いただきました。原作は『満映とわたし』岸富美子・石井妙子著(文藝春秋)ーー。

軍国主義の嵐吹き荒れる日本で、満州映画協会(満映)に職を得て満州に渡り、映画編集者として懸命に生きた富美子の半生を描いた作品です。働く女性の地に足のついたリアリティ、激動の時代を真摯にたくましく生きた女性の姿を、日色ともゑ氏がみずみずしく演じます。

脚本も演出も見事で、もちろん役者さんも素晴らしく、中国と日本の平和と友好の架け橋になる秀作と感じ入りました。

12月公演『グレイクリスマス』も今から大変楽しみです。素晴らしい舞台をありがとうございました!

posted by 橘かがり at 13:58| 舞台(文楽、バレエ等) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする