猫の らんこ  マウスで遊んであげてね^^

2009年11月11日

平山素子 ライフキャスティングを見て

平山素子

新国立劇場にて平山素子「Life Casting 型取られる生命」
鑑賞して来ました。平山はダンサーとして多くの賞賛を浴び、数々の受賞をし、
ダンサー・振付家としての依頼が国内外から絶えないダンス・アーティストです。
この作品は第七回朝日舞台芸術賞とキリンダンスサポートを受賞しています。

作品は二部構成になっていて、第一部un/sleeplessでは
舞台に水槽が置かれ、女性四名、男性三名のダンサーが、
個となり、集団となり踊っていきます。
モダン、クラッシックなど、多彩な経歴を持ったダンサーたちが、
それぞれ異なる個性を活かした振付によって、
混沌とした中に、生命の強度をあみ出していくかのようです。


時間は行き先を失い、断片が浮き上がる。
感覚・感情は揺らぎ、そして形成される。
滑り落ちる思考、浮遊する身体。
何億もの夢のかけら。(プログラムより)


第二部Twin Rainでは、舞台を横断する凹凸のある壁と、
平山自身が人体モデルとなり、立体写真のデータを計測し、
光樹脂によって作られたという、等身大の彫像が置かれています。
照明によって陰影を増す舞台空間で、
平山の鍛え抜かれた身体が自らの彫像と向き合い、
壁にぶつかり、その大きさに圧倒されつつ、抗うように踊り、
わずかな隙間に入り込んで静止し、時を刻んでいきます。
最後には壁を突き破り、原初の肉体に戻って再び生まれ出ます。


細胞は記憶していた。
だから私は人間の形となり、
涙の意味を映し出す。
…運命は金色のしずくと折り重なる(プログラムより)


平山の持つ繊細な抒情性、斬新な技巧は、
ダンスの技術と表現力だけでなく、構成や振付にも共通した特性です。
私はこの舞台の中に、詩と彫刻とダンスの、激しいせめぎあいと、
痛みを伴った融合を、見たような気がしました。
そして型取られる命の姿を、舞台から受け取ったようにも感じました。
それは確かな手ごたえのあるものでした。


‘un/sleepless’‘Twin Rain’は身体の「形状」の型取りと
有機的な「動き」の型取り
2つのせめぎあいから舞踊のダイナミズムを
描き出すことを試みた作品である。
型取られた身体が語る声に耳を傾けるとき
生身の身体は新たな生命を紡ぎだす。
これはまさに現代の詩として輝きを放つ、舞踊への探求である。(プログラムより)


舞台の余韻は、私の中で、今なお流れ続けています。
静かに、そして、ゆっくりと。
posted by 橘かがり at 23:24 | TrackBack(0) | 舞台(文楽、バレエ等) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年11月09日

支援活動のお願い

(転載歓迎)
☆★☆山谷労働者に衣類・毛布・お米を贈ろう☆★☆
いのちを助け、凍死者を防ぎます。
人道支援活動にあなたのご協力をお願いします。
11月30日(月)から12月18日(金)までに送って下さい。

◎働きたくとも仕事がない、身体が弱ったりして仕事が少なく、
 収入がなく食事も満足に取れない山谷労働者に
「炊き出し」(給食)をします(お米やお金が必要です)。

◎厳冬期に着の身着のままで、路上に寝ている
(簡易宿舎に泊まるお金がない)人々に、毛布を掛け、
セーターや防寒着を配る−これによって凍死者を毎年減らせます。

◎ 炊き出しに並ぶ人の行列が昨年より長くなり,
1、5倍〜2倍になっています。(現地から)

●送ってほしいもの
毛布・衣類等…毛布、セーター、防寒着、下着、タオル、ズボン、
       靴下、靴、せっけん、カイロ、
食品…お米、乾物、缶詰、野菜、
現金カンパもありがたいです。

(※子供用、女性用の衣類や、背広・ネクタイ・学生服は不要です)

●送付先・問い合わせ先
・たんぽぽ舎 担当:鈴木千津子 03-3238-9035(午後1:00〜8:00)
〒101-0061 東京都千代田区三崎町2-6-2ダイナミックビル5F

●受付期間…11月30日(月)〜12月18日(金)までです。
場所が狭いため、この期間外の送付は避けてください。


皆さまの温かいご支援をよろしくお願いいたします!    
posted by 橘かがり at 20:33 | TrackBack(0) | 政治・思想・人権 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年11月07日

秋の香席

桂雪会 香席  桂雪会 香席

恒例の秋の桂雪会・香席に出席してまいりました。
今年は席持ちではないので、久しぶりにお客として参加し、楽しませて頂きました。

まずは真の間の「菊合香」。
お部屋に入るなり、華やかで艶やかな、菊の飾りに目を奪われました。
試み香として、白菊、黄菊、紅菊の三種類の香を聞かせて頂きます。
本香では、試みに出なかった天つ星という伽羅と打ちまぜ、
4つの香木の中から、どの香が出たかを推測して、一つずつ香札を打ちます。
お答えが一つずつ発表され、正解していると、
席の前に飾られた菊の花に、着せ綿を乗せて頂く何とも雅なご趣向でした。

一つずつ聞いて札を打つので、後から間違いを修正できないのが難しい点ですが
その分、皆さん真剣勝負です。はじめて香席に入られたという方が全部当てられて、
御席の前の菊の花が、赤・白・黄の着せ綿で見事に彩られて、
嬉しそうにしていらっしゃったのが印象的でした。

桂雪会 香席  桂雪会 香席

次は真木柱香の席に入りました。待合には伏せ籠と艶やかな着物が飾られ、
これまた大変優雅なご趣向です。源氏物語の時代に、
タイムワープしたような気持ちになります。
平安貴族の風流な習慣を記した書物などを拝見しながら
お席が始まるのを待ちました。

香席に入ると、テッセンのお軸が掛けられた、非常に落ち着いた雰囲気のお席です。
真木柱香は伽羅の香木三種類を当てるという、大変贅沢な組香でした。
全部が伽羅だというだけではなく、試みもなく、かなり難しいかと思ったのですが、
どの伽羅にもそれぞれ特徴があり、かろうじて全中することができました。
運よく記録紙を頂くこともできて、大変光栄に思いました。

桂雪会 香席  桂雪会 香席

鑑賞香席では、万葉のかるたを拝見してから、
万葉集のお歌にちなんだ、名香の数々を聞かせて頂きました。
久美子先生のお話を拝聴しながら、かそけき香りに耳をすませていると、
今まであまりなじみのなかった万葉の歌の世界が、ふいに身近に思えて来るようです。
五感を通して和歌や古典を楽しめるのが、香の醍醐味だと思います。


思えば十五年ほど前、香の稽古を始めるまでは、
源氏物語や和歌にさほど関心はありませんでした。
むしろ古典の授業を思い出しては、敷居が高い気がして、敬遠していました。
しかし香の稽古を始めてから、知らず知らずのうちに古典が好きになり、
和歌や源氏物語にも、少しずつ親しみを覚えるようになりました。
香を通して、古典や和歌を、心から楽しめる幸せを、
しみじみ感じる優雅な秋のひとときでした。


桂雪会 香席  桂雪会 香席
posted by 橘かがり at 09:40 | TrackBack(0) | お稽古ごと | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする